【オーダーメイドドレスが出来るまで】
2018年春にご結婚されたお客様の2次会用ウェディングドレスをオーダーメイドでお作りしました。
昨年も「オーダーメイドドレスが出来るまで」のブログを書いたのですが(1話、2話、3話)、また今回も連載で、ドレスが出来るまでの工程を紹介したいと思います。今回はフィッティングが2回あったので、4話ぐらいに分けて書くつもりです。
01.
イメージ写真集め – 惹かれるデザイン要素は?
挙式ではクラシカルな雰囲気のAラインドレスを式場でレンタルされたお客様。披露宴ではガラリと雰囲気を変えて、大人っぽく少しセクシーなマーメイドのレースドレスをご希望されました。
オーダーメイドドレスのご注文では、まずはPinterestでボードを作っていただき、いいな、と思う写真を集めていただくことから始めます。
Pinterestはボードをシェアしたり、写真をアプリ内で送ったりできて共通のムードボ―ド作りに便利。海外の写真もさくっと検索できるので、ウェディングの計画にはとても使えます。アプリで移動中などでもお手軽にインスピレーション集めが可。ボードを「ドレス」「会場」「ベール」「シューズ」などアイディアごとに分けて整理すると後で見返した時に分かりやすくなります。私は新しい洋服をデザインする際にも、「シークレットボード」(他人から見えないボード)機能を使って、頭の中のデザイン要素を整理することもあります。
花嫁様にボードにピンしていただき、私の方でもコンサルを元に、こういうのが好きそうだな、と思うものをご提案していきます。
一度集めた写真を見返すと、共通するデザイン要素が見えてきます。
今回は、例えば、こんな要素。
- ウエスト、ヒップ、膝上あたりまでジャストサイズで膝上から広がるマーメイドドレス
- スイープ丈(裾が床についてから45㎝ぐらい)のトレーン
- 後ろは深めのVでレースのスカラップを強調するデザイン
- 肩上から17㎝ほどの半袖
そのポイントになるデザイン要素を次はスケッチに落とし込んでいきます。
02.
スケッチでデザインの明確化&アイディアのシェア
スケッチは実際に生地で形づくる前の頭の中の整理のためでもあります。縫製の面から、どこにジッパーをつけるか(後ろ中心か、横か)、裏地は何を使ったら良いか、など頭の中で工程をリハーサルします。お客様と確認したい点も、この段階でとことん確認しておくと、後になってお互いの思っていたことが違った!などの不幸が起きずにすみます。だんだん具体的なドレスのイメージが湧いてきて、お客様のワクワク感も伝わってくる作業です。
03.
生地選び
レースは大概はネットで海外から取り寄せます。よく使うのはEtsyやMood Fabrics (ムードファブリックス)。今回は繊細なシャンティレース、上品な印象のコードレース、可憐なチュールレースの3点のサンプルを取り寄せて、仮縫いフィッティングの際に花嫁様にお見せして決めていただきました。生地サンプルは3点まで、追加料金なしでお取り寄せしています♪
どのレースを使ってもきっと素敵に仕上がったなと思うほど3点とも良い品質のレースでしたが、今回はシャンティレースでいくことに。
来週は仮縫いドレスと、フィッティングの様子を報告します!
通常のフルオーダーメイドウェディングドレスの価格表はこちら。
もくじ
第1話(5月2日) 【オーダーメイドドレスが出来るまで】スケッチのご提案
第2話(5月9日)未定
第3話(5月16日)未定